◆「ただいま」で大波乱!

1.ただいま

乱馬は呪泉郷に向かおうとした・・・。
だが。
日本と中国。一言で言うと、遠い。
女に変身するぐらいなら、まだ泳いでいける。
だが、今は兎になってしまう身だ。
何処までも果てしなく続く海VS兎の様な小さい体では、勝てるわけがない。
しかも海にはどんな事が待ち構えているのかわからない。
嵐・津波・雷・・・。
危ない。
乱馬はそう思った。
「ただいまー!」
あかねが元気良く帰って来て、乱馬の元へ行った。
「ねえねえねえねえねえ、乱馬!!!」
「だーーーーっ、うっせえ!!」
乱馬は起き上がりながら言った。
「うっせえとは何よ。折角、中国行きのチケット当てたのに」
「なーにぃーー!?!?」
あかねの手をがしっと握って、乱馬は言った。
「ホントか、あかね!!」
「あたし、嘘言っているように見える?」
「・・・見えない」
「ほら。チケット。行って来なよ、乱馬」
あかねはしっかりと乱馬の手にチケットを握らせ、その場を後にした。
「よっしゃあ、ラッキー!」
「良かったなあ、乱馬よ」
突然のその声に、乱馬は退いた。
「オ、オ、オ、オヤ・・・オヤジ・・・って、おまえ何処行ってたんだよ!!」
「さ、準備は万端!出発じゃ!」
「オイ、待てよ!人の質問ぐらい答えろよ!おい、オヤジ〜〜〜!!」
乱馬と玄馬は旅だった。中国へ。
しかし、そこで大波乱を迎えるのであった・・・。

2.で

「お客さん、久しぶりネ!気をつけるよろしヨ!」
呪泉郷ガイドはそう言った。
「おう、わかってっぜ!」
「わしたちも、そう未熟では無いからの!どうじゃ、乱馬!今ひとつ、手合わせしてみんか!?」
「いいぜ、ぜってえ勝ってやる!!」
バキッ!ドカ、ドカッ・・・ずるっ・・・どばっしゃあーんっ!!!
「あーあーあー。オヤジー!?大丈夫かー?あほだなあー」
「ぱあふぉーーーー!!!」
「だああ、オヤジ、やめっ、お、おちっ・・・ばっきゃろー!!」
どか、ばき、だだだだだっ、ひょいっ、ずるっ、バキッ!!どばっしゃあああん!!
「てめー!何しやがんでいっ!!」
今までの事を説明しよう。
玄馬は滑って熊猫溺泉に、乱馬は気を抜いた瞬間、玄馬に落とされ、娘溺泉に落ちてしまった。
「んにゃろー、ぱふぉーじゃわかんねえんだよ!」
「ぱふぉふぉおー!!」
「わかんねえ!(バキッ」
「パフォフォフォフォーーー!!(バキッ、バキ、バキ」
2人が乱闘していると・・・。
「ありゃあ〜?ここは何処ろー?」
「ありゃりゃ、お客さん。これは珍しいね」
「はじめまして、響奈津と」
「(バキッ!)んにゃろー!!」
「きゃっ」
ばっしゃーん!!
「えっ」「ぱふぉっ」
2人が振り向くと、そこには・・・。
「くーんっ・・・」
兎が座って居た。
さっきの少女が、兎に変身してしまったのだ。
「ありゃー、これは大変ネ」
「ぱふぉー」
「お湯、お湯、お湯!!」
らんまは慌ててやかんを取りに行った。
じょぼぼぼぼ・・・
「ふー・・・って、私、どうなっていたの!?説明してよ、誰か知らないけど私を落とした女の子・・・」
「あーん?女だってえ?」
乱馬は、女から男に戻っていた。
「か・・・かっこいい・・・」
「はあ?」「ぱっふぉおお??」
2人が首を傾げていると・・・。
「あの・・・一目惚れです!!付き合ってください!!」
「えっ・・・ちょっと」
「駄目ですか!?」
その少女は、目をキラキラさせながら言った。
ブスではない。むしろ・・・かわいい。ルックスも申し分ない。
シャンプーやあかね、右京とは違う可愛さ。何か・・・こう、ふんわりした感じだ。
「いや・・・あのお・・・」
「ぱふぉお、ぱふぉぱふぉ!!(乱馬、一先ず天道家に戻るぞ!)」
「乱馬・・・乱馬さんっていうんですね!?」
「まあ・・・そうだけど・・・」
しかたなく乱馬は答えた。
「じゃ、天道家って言うところに行きましょう!」
「えっ!?あの、ちょっと!!」
少女は、自分を兎溺泉に落とした犯人が乱馬と知らずに、仲良く日本に帰るのだった。

3.大波乱

「たっ・・・ただいまあ・・・」
乱馬はボロボロで、天道家に着いた。
「乱馬ー、おかえっ・・・」
「あ、あがね・・・」
「わー、お邪魔しまーっすvvねー、乱馬さん、案内してくださいvv」
乱馬と謎の少女はあかねを通り抜け、さっさと居間に行ってしまった。
「(なによー、乱馬のヤツ!!あたしが当てたんだからね!あのチケット!!もうしらないっ!!)」
「そう言えば、さっきの人、無視して良かったんですか??」
「えっ、駄目・・・じゃなかった」
「??」「い・・・いいわけでもないし、えーっとお・・・(こういう時、優柔不断は不利だぜ)」
自業自得では無いのか??
少女の頭の上には、「?」マーク。
「あ、そうだ、おまえ、名前は??」
「私?あ、言って無かったっけ。響奈津って言うの。お兄ちゃん探してたんだけど、中国まで行っちゃって
・・・。私、方向音痴だから・・・」
「響!?!?」
突然の事にびっくりさせられた。
方向音痴&響。これは、アイツにしかつながらない・・・と、乱馬は思った。
「うん。響奈津」
「その・・・おまえの兄ちゃんの名前は?!」
「わからない。けど、写真を持っているの」
決定的な証拠だ。
「これなんだけど・・・」
「りょ、良牙・・・」
良牙だった。黄色いバンダナ、口元から少し見える八重歯。
「そうそう、もう一枚あるのよ!」
奈津はポケットを探って、出した。
Pちゃんだった!!
「ぶはっ・・・」
乱馬は思わず吹き出してしまった。
「・・・知ってるの??」
「・・・あ??あ、いや・・・まあ・・・」
「そっか!知ってるのね、乱馬さん!!お父さん、お母さん。やっとお兄ちゃんが見つかりそうよ」
奈津は天に祈った。
「ま・・・、まあ、ここ、廊下だし、とりあえず、居間に・・・」
「は、はいっvv」
奈津はしっかり乱馬に捕まっていた。
「良牙くんの妹・・・??何かしら」
あかねは二人の後から居間に入った。
そこでは、奈津と乱馬がびったりくっついていて、あかねには憂鬱だった。
「しっかし・・・良牙の妹かー・・・」
すとんっと、わざと怒っているように(ホントは怒っている)座る、あかね。
「あら・・・はじめまして。乱馬さん、どなた?」
「あかねだよ」
「はじめまして(怒」
「(こそこそっ)何怒っているんでしょうね?」
「さあな・・・(多分、奈津がくっついているからだと思う)」
乱馬はそう思った。
ピーンポーン
「あら、お客様だわ」
かすみが玄関に向かった。
「まあ、良牙くん、いらっしゃい」
居間にいる、全員がピクッと動いた。
一番先に居間から出たのは、あかねだった。
次は、乱馬。そして、最後に奈津。
「良牙くん!!」「良牙!!」「お兄ちゃん!!」
「ど、どうしたんだ??」
「良牙、おまえ、奈津の兄ちゃんって、ホントか!?」
「奈津?誰だ、それ」「お・・・おにいちゃーんっ(わーんっ)」
「わっ、おまえは誰だ!?」
「えっ・・・」
良牙は奈津を突き飛ばす。
「あ・・・なんだー、おまえかー」
にこにこの顔に戻る良牙。
「おにいちゃーんっ」
「久しぶりだなー、何処に行ってたんだ??」
「じゅ、じゅせんきょーってところー」
目に涙をいっぱい溜めながら、奈津は言った。
「おまえ、泉に落ちなかったか??」
「(ぎくっ!!)」
乱馬はそう思った。
「・・・そういえば、乱馬。あんたは、治ったの??」
「あーーーーー!!そうだったあああ!!」
「馬鹿っ!!」
そしてまた、いつもに戻るのだった。




★アトガキ★
どーも、久しぶりです、亜乱ですvv
いかがでしたか?この小説。
オリジナルキャラを使ってしまいました(汗
響奈津ちゃんです。私的に、気に入っていますが、乱馬の事が好きだって言う事は気に要りません。(汗
これから、どういう波乱を起こしてくれるのか。
少し、楽しみvv(おまえが書くんだー(ぉ)
それでは、またお会いしましょうvv
早乙女亜乱


一之瀬けいこ的コメント
オリジナルキャラを立てるのは楽しいです。はまると・・・私みたいに長編しか書けなくなるかも(苦笑
それはさておき、良牙くんの妹ですか?おお!
これは大波乱の予感が・・・(兎に変身するところがなんとも・・・)
やっぱり牙があるのかな?
想像してしまいます。
続きを楽しみにお待ちしております!