◇蜜柑一つと私の想い
   (シャンプー×ムースバージョン)
婀井羅ゆうかさま作


寒い中、出前から帰ってきたムースを迎え入れるシャンプー。
そこには仕込みをしているコロンが居るが、先に上がっても良いと言われて家に戻る。
ストーブで暖まりながら、何気なく「いるか?」と言われてシャンプーから受け取った蜜柑。
何気ない動作から思うムースの気持ち。

「昔よりだいぶんおらにも気持ちを開いてくれたなぁ。」


「はぁ・・・今日は一段と冷えるだ。しゃんぷー出前おわっただ!」
そう、猫飯店は朝から晩まで冬でも出前を行っている。
今は10時過ぎ。いつもなら9時までで出前をうちきるようになったのだが、お得意さまだったので
ムースが届けたのである。
「ごくろうさんだたね。」
そう言って、猫飯店からひょっこりと顔を出した。
「早く中にはいって暖まるよろし」
そう言って、猫飯店の中へと二人は吸い込まれていった。

「はぁ・・・今日も仕込みをおら1人でやるのか?毎日毎日しんどいのに・・・」
軽く愚痴を言っていると
「そうじゃな。今日ぐらいは休め。2人とも、明日は水曜日だから人が少ないでな」
「ありがとある、ひいばあちゃん。ひいばあちゃんも、早めに切り上げるよろしな?」
そういってさも嬉しそうに喜ぶシャンプーにムースは身体の芯から暖まっていくような気がした。
「ムース、ぼーっとせずにうちにもどるぞ?」
そう声をかけられて、
「あぁ・・・わかっただ」
2人は仲良く居間へと入ってゆく。
「始めは仲が悪かったがなんとかなってきたのぅ。ムースもきちんと鍛えればなかなかにはなるしのぉ。」
コロンばあさんの独り言が闇の中へと消えていった。


「ムース、食べるか?」
そう言われて見ると、シャンプーの手には一つの蜜柑。
「もらうだ」
そういって受け取った蜜柑をほおばりながら
「昔よりだいぶんおらにも優しくしてくれるようになっただ。」
そう思い、幸せそうに微笑むムースを見て
「どした?なにかおもしろいことでもあたのか?」
こうして、真冬の寒い一日は終わろうとしていく・・・。








作者さまより

はい。またまた、駄文を読ませてしまい・・・すみません!!私はこの二人のカップリングが好きです。
乱馬×あかねがもちろん1番好きだけど。でもでも、2番は確実にこの2人なんです。
妙に短いこの話。
突発的に、夏だから暑い→早く冬になって欲しい→冬と言ったらこたつに蜜柑!で、この話。
他のバージョンも徐々に増やしたいですね。なんで、つぎの乱×あはもうすでに妄想中(死)
なんで、近々出ると思います。
もし良ければ次回作もまた、読んでくださいませ。
 ゆうか拝。


 という訳で続きもいただいております・・・
 ムースとシャンプーも不器用な関係のカップルといえそうな気がします。
 乱馬×あかね編もありますので、あわせてお楽しみください、
(一之瀬けいこ)


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