◆今そこにある危機
ワカさま作


「ねえ、乱馬君、ちょっとお願いしたい事があるんだけど...」
とある日曜日の昼下がり、かすみさんの優しい声が居間に響く。
「なんですか、かすみさん?」
かすみによばれた少年――乱馬が振り返って答える。
「実はね、今日、道場の方で町内会の集まりがあるんだけど、まだ準備が終わってないのよ。悪いんだけど乱馬君、ちょっと買い物に行ってきてくれないかしら?」
別に断る理由も無いし、いつもお世話になっているかすみさんの頼みを断る事は出来ない。乱馬はすぐに了承した。
「ええ、いいですよ。それで、何を買ってくればいいんですか?」
「いっぱいあるんだけど、このメモに全部書いておいたから。まだ時間はあるから、散歩した帰りにでも買ってきてちょうだい。」
乱馬はそう言われてうなずくと、すぐに天道家を出た。
時刻はまだ2時、今から行ってもしょうがないのだが、あかねはバレー部の助っ人に出ていて朝から出かけているし、玄馬と早雲は碁を打っている。なびきはあかねに付いていった。
カメラを持っていたので、おそらくあかねの写真を撮って売るつもりなのだろう。
まあ、そういうわけで(要するにあかねがいないので)乱馬は暇を持て余していた。
そのため、かすみさんの言うとおり、公園にでも散歩をしながら行く事にしたのだ。

もうすぐ初夏。陽射しもだいぶ暖かくなってきている。
公園の桜ももう新緑に変わっているため、木の下を通れば、木漏れ日が目にしみる。
(桜って、花もきれいだけど、こういうのもいいもんだよなぁ…)
今度はあかねと一緒にきてーなー、などと考えていると、自然と顔が緩んでくる。
「―――あのー、もしもーし?聞こえてますかーーー?」
「どわっっっ!!?」
突然声をかけられたので驚いて振り返ると、そこには自分と同い年ぐらいの男が座りながら怪訝そうな顔でこちらをのぞいている。乱馬は慌てて、
「な、何か用か!!?」
と答えた。あからさまに挙動不審な動きをしていたのだが、その男は気にもとめなかったのか、申しわけなさそうな顔で話しはじめた。
「あの、すいません。私、ここの露店の主人なんですけど、急な用事が入ってしまったので、少しの間、店番しててもらえないでしょうか?」
「はぁ?」
あまりにも唐突な頼みに乱馬はビックリした。そう言われて見てみると、たしかに男の前にはござが敷かれ、どうやら薬らしいものが並んでいる。
「そう言われても、俺、用事があるんだけど...」
そういったものの、実際は散歩しているほど余裕があるのだから、時間が無い訳ではない。ただ、この手の人と関わるとロクな事が無いので、反射的に断ってしまったのだ。
「お願いします!お得意様が風邪をこじらせてしまったので、薬を届けにいかなきゃいけないんです!でも、そろそろもう1人のお得意様が来る頃なので、店をたたむ訳にもいかないんです...。」
そう言った男の目に嘘はない。そういう事情があるのならば、断る訳にもいかないので、しょうがなく、
「分かったよ。で、どうすりゃいいんだ?」
と、しぶしぶ承諾した。すると、男は表情を一変させ明るい顔で、
「そうですか!!ありがとうございます!!値段は箱それぞれに書いてありますので。それじゃ、あとはお願いします!!」
そう言うと、すぐに出発していった。

「しっかし、後はお願いしますって言ったって、どうすりゃいいんだ?」
後に残された乱馬は、とりあえずさっき店主が座っていた椅子に座った。
こうしてあらためて露店を見てみると、いろいろなものが置いてある事に気付いた。
塗り薬、風邪薬などはもちろん、軟骨に目薬に栄養剤、おまけに八宝斎が作りそうな用途の分からない怪しげな薬まである。
「…ほんとにただの露店か?ここは?」
乱馬が思わずそんなことを口にすると、前に30歳前後だろうか?
スーツを着て、メガネをかけた、いかにも営業マンのような男が立っていることに気付いた。店主の言っていたお得意様だろうか?
「あれ?君、ここの店の店主?」
乱馬を店主と思わない所から見て、どうやらこの男がお得意様に間違い無いようだ。
乱馬がさっき店主の言っていた事情を話すと、男は納得した様子で、
「そっか。あの人、誰かが困ってると放っとけない性分だからなぁ。」
と言って、栄養剤と目薬を1つずつ買っていった。

それからどのくらい経っただろうか。あの営業マンが来て以来、客は全く来ていない。
まあ、こんな怪しげな露店で得体の知れない薬を買う奴なんて、ほとんどいないだろうから、当然である。
ふと、周りを見てみると、公園の外では自分の許婚――あかねが歩いていた。
部活の帰りだろうか?肩にスポーツバッグを下げ、顔には笑みを浮かべている。
その笑顔に、乱馬は一瞬見とれてしまっていたが、すぐに我に返ると見とれてしまった事を気付かれないよう、顔をパンパンと叩いてから、あかねを呼び止めた。彼女は、少し慌てた様子でこちらに振り向くと、小走りでこちらに向かってきた。
「あんた、こんなところで何やってんの?」
あかねの至極当然な問いに、乱馬は営業マンの時と同じように事情を説明した。
「ふ〜ん、あんたって、意外にいいとこあるのね。」
「意外ってのはどーゆー意味でいっ!!」
「べっつにー。」
あかねが少し悪戯っぽい笑みで答える。乱馬はその言葉にムッと来たが、あかねの微笑みを見ると怒る気が失せてしまい、話をそらすことにした。
「ちっ、…そういえば、お前今日バレーの試合だったんだろ?勝ったのか?」
「うん、勝ったよ。市大会優勝。」
「へぇ、すごいもんじゃねえか。まぁ、あかねがいるんだから当然って言えば当然か。」
「へへっ、まあね。本当は祝勝会があったんだけど、抜け出してきちゃった。」
「なんでだよ?ゆっくりしてくりゃ良かったじゃねーか。」
「べ、別にいいじゃない、そんなこと。」
本当は乱馬とゆっくりしたくて抜け出してきたのだが、そんなこと乱馬に言えるはずもなく、誤魔化してしまった。
乱馬はあかねの態度を不審に思って、問いただそうとした。
が、それは出来なかった。露店の店主が返ってきたのだ。
「いやー、すいません。お得意様の看病をしていたら遅くなってしまいました。」
「え、いや、別にいいけど...」
乱馬が適当に返事をする。何故かは知らないが、店主は上機嫌だ。
「無理矢理店番させてすいませんでした。お礼に、何か好きな薬を差し上げますよ。」
乱馬は断ろうとしたのだが、店主は「遠慮しないで下さい」の一点張りで断れそうにない。しょうがなく、何か適当にもらって帰る事にした。
といっても、乱馬にとって薬など無用の長物。欲しいものなど見当たらない。
最初はあかねの料理を食べたとき用に、胃腸薬をもらおうとしたのだが、背後にあかね本人がいるのに気付いたので、やめた。
ふと、ござの隅にある少し大きめの箱が気になり、開けてみる。
中に入っていたものは、小さな手鏡。古ぼけてはいるが、
落ち着いた色をしており、なんだか高級そうに見える。
その手鏡の落ち着いた雰囲気が気に入ったので、これをもらえないか聞いてみることにした。
「じゃあ、この手鏡もらっていっていいか?」
店主はあかねと世間話でもしていたようで、乱馬の質問に答えるため振り返ると、突然血相を変えて乱馬から手鏡を奪いとった。
「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!き、君、この鏡をのぞいた!?」
「え、覗いたけど…。なんかマズイのか?」
「えっと、こうして、この布を鏡に巻き付けて…。間に合えばいいんだけど...。」
店主は乱馬の問いが聞こえないのか、慌てて何かの布を鏡に巻き付けようとしていた。
だが、巻き終える寸前、おそらく、鏡から何か出てきたのだろう。
鏡に巻かれた布が膨らんだ。
「間に合わなかったか...!」
店主がそう言うが早いか、その膨らみは布を破りさった。
中から出てきたのは、赤いチャイナ服を着、おさげ髪をした少年―――乱馬だった。
ただ、本物の乱馬と違うのは、手のひらにのるほど小さいこと。まさにSDだ。
「な、なんだこりゃあ!!?」
乱馬は訳が分からずすっとんきょうな声を上げる。
SD乱馬は、自分が鏡から出た事を確認するかのように、鏡を見つめていた。
「これって、どう見ても乱馬よね...。一体どうなってるの?」
そんなあかねの疑問に店主が答える。
「あの手鏡は『離心鏡』といって、覗いた人の煩悩を具現化させてしまうんです...」
「…って事は、あれは俺の煩悩の塊ってことか!?冗談じゃねえ!」
そう言うが早いか、乱馬は血相を変えてSD乱馬を捕まえようとした。
が、すでにSD乱馬の姿はそこになく、公園の柵を越えて外に出ようとしてる最中だった。
「おい!!あいつを消す方法はないのか!?」
乱馬が店主に詰め寄る。店主は残念そうな顔をしながら言う。
「2時間ぐらい経てば、自然と消えるけど...それ以外に方法はないんだ...。」
「とにかく2時間の間あいつを捕まえてればいいんだな!あかね、行こうぜ!!」
乱馬はあかねを連れて公園の外へと走り出した。

乱馬達が公園の外に出たのとほぼ同時刻、お好み焼き屋「うっちゃん」では――――。
ここの女主人である右京は、夜の営業のための仕込みを行っていた。
日曜日の昼過ぎだけあって、客はほとんど見えない。
そんな静かな店内に、騒ぎの種はやってきた――――。
「よお!うっちゃん!!」
ドアから愛しい人の声がする。この声は間違いなく彼女の許婚、乱馬の声だ。
「乱ちゃん!!?」
右京がすぐに振り返る。が、右京の目には乱馬の姿は映らない。
「…気のせいか?今の声は乱ちゃんやと思ったんやけどなぁ...」
「うっちゃん!!俺はここだってば!!」
再び乱馬の声がする。右京がよく目を凝らして見てみると、ドアの下にちょこんと、まるで絵本に出てくる小人のような乱馬がいた。
「乱ちゃん!?どうしたんや!!?そのかっこ!!」
右京が慌てて問いかけるが、SD乱馬は気にもとめない様子でカウンターまで昇ってくると、次々と注文を発した。
「えっと、ブタ玉にイカ玉、3人前ね」
「3人前!?その量、全部乱ちゃん1人で食べるんか!?」
右京がすっとんきょうな声を上げる。まあ、当然だろう。SD乱馬の身体では、3人前など食べられる訳が無い。下手をすればSD乱馬の身体より多いかもしれない。
だが、SD乱馬は「だいじょーぶだって!」の一点張りで聞こうとはしない。
しょうがなくSD乱馬の言うとおり、お好み焼きをつくってやると、SD乱馬は想像もつかないほどの食欲で全てお好み焼きを平らげてしまった。

―――その時である。本物の乱馬とあかねがドアを開けてやってきた。
なぜか、乱馬の顔にはたんこぶやあざが大量にできている。
「うっちゃん!!小さい俺を見なかったか!?」
そう言った乱馬の目に映ったのは、きょとんとして目を丸くしている右京と、お好み焼きを平らげている小さい自分の姿―――。
乱馬とSD乱馬の視線があった瞬間、お互いほぼ同時に動きはじめた。
「待ちゃーがれ!!!この野郎!!」
乱馬のその叫びにSD乱馬が応じるわけもなく、すぐにちょこまかと逃げまわった。
物陰に隠れて逃げ回るSD乱馬に対して、それをかき回していく乱馬。
店内がメチャメチャになっていくのは自明の理で、SD乱馬が逃走して、乱馬とあかねがいなくなる頃には、『兵どもが夢の跡』状態になっていた。
そして、残されたのは、放心状態の右京、ただ1人だった―――。

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SD乱馬がお好み焼き屋「うっちゃん」を壊滅状態にしてから約1時間―――。
あかねは1人小乃接骨院で痺れているSD乱馬の見張りを行っていた。
SD乱馬が『うっちゃん』から逃げ出した後、SD乱馬は猫飯店に逃げ込み、ラーメンを4杯も平らげたあと、何を思ったか出前から戻ってきたムースを突然襲ったあとに、逃走した。
その後すぐに本物の乱馬達がやってきたのだが、可崘にラーメン代を徴収され、ムースの逆襲にあい、乱馬は心身、そして懐具合までぼろぼろになってしまった。
最後にSD乱馬が逃げ込んだ先はなんと九能家だった。
九能先輩と校長をぼこぼこにした挙げ句、小太刀の作った眠り薬入りの料理を平らげ、眠っている所を乱馬達が捕獲したのだ。
その間、SD乱馬が行く先々に右京やシャンプー、小太刀がいたせいで、乱馬は毎回、あかねの平手打ちや拳を食らうはめになってしまっていた。
そんなわけで、身体中傷だらけになってしまった乱馬は、小乃接骨院で東風先生の治療を受けた後、SD乱馬の存在を天道家の人に隠し通したい一心で東風先生に事情を話し、SD乱馬が消滅するまで小乃接骨院にかくまってもらうことにしたのだ。
今、乱馬は壊滅状態の『うっちゃん』の片付けに行っているため、小乃接骨院にはあかねと東風先生の2人しかいない。
おまけに、東風先生は診療が忙しいため、SD乱馬を見張ることなどできはしない。
そんなわけで、小乃接骨院の奥の部屋では小太刀の眠り薬で
いまだに眠っているSD乱馬と、それを見張っているあかねの姿しかない。

「あんたって本当に食べ物にしか興味ないのね...」
あかねが溜め息混じりにSD乱馬の頬に触れる。
SD乱馬は乱馬の煩悩の塊である。それが右京やシャンプー達に手を出さないということは、乱馬は本当にシャンプー達に興味がないのだろう。
あかねは正直そのことが嬉しかった。だが、SD乱馬はあかねにも手を出していない。
それは、【乱馬は自分にも興味がない】そう思い込むには、十分だった。
「バカ...」
もう一度乱馬の頬に触れる。SD乱馬はたらふく食った満足感からか、それとも何か良い夢を見ているのか、幸せそうな寝顔をしている。
「幸せそうな顔しちゃって…シャンプー達の夢見てるんじゃないでしょーね…」
そう言ってまた頬に触れる。SD乱馬は「うぅん…」と寝息をもらしている。そんな仕草が愛しくて、微笑みを浮かべながら何度も何度も頬に触れていると、SD乱馬はうっすらと目を開けた。
「うぅ...?」
「うそ?起きちゃったの!?」
あかねが頬に何度も触れたせいだろうか?SD乱馬は完全に目を覚ましている。
あかねはSD乱馬を取り押さえるために身構えた。自分にSD乱馬を取り押さえられるとは思えないが、離心鏡の効果がきれるまあと30分足らず。
それまではせめてこの部屋から出さないように、と思った矢先のことだった。
SD乱馬は自分からあかねの胸に飛び込んできたのだ。
まるで、猫化したときのように。
「え?ええ!?」
あかねは思わずへたり込んでしまった。顔がみるみるうちに赤くなっていく。
そんなあかねにお構い無しで、SD乱馬はあかねの肩にすりよっている。
「ちょ、ちょっと離れなさいよ!!乱馬!!」
気恥ずかしさからか、慌てて乱馬を引き剥がそうとするが、乱馬はまるでだだをこねている子供のように、離れようとはしなかった。
「いいじゃねーかよー!!たまにはお前に甘えたいんだよ!!」
SD乱馬のその声があかねの耳に届くと、あかねの顔はこれ以上無いくらいに真っ赤になってしまった。

―――それからどのくらいの時間が流れたのだろうか?
いまだにSD乱馬はあかねに甘えている。あかねもようやく慣れてきたようで、乱馬が猫化したときと同じように扱っている。
ふと、あかねの頭の中で小さな考えが浮かんだ。
「ねえ、乱馬。あんたってあたしのこと、どう思ってるの?」
あかねは何の前触れもなく、突然SD乱馬に質問した。
つまり、あかねの考えとはこうだ。猫化したときと違って、SD乱馬なら会話をすることができる。おまけに、この乱馬は煩悩の塊―――つまり、嘘を付くことのない、本音の塊でもあるのだ。
乱馬に直接聞かずに、乱馬の素直な気持ちを聞く事ができる。というわけだ。
SD乱馬は最初、何を聞かれたのか意味が分からない、といった顔をしていたが、もう一度説明してやると、やっと分かったような顔をして答えはじめた。
「そりゃー、不器用で、寸胴で、がさつで狂暴で...」
SD乱馬からはそんな答えが次々と返ってくる。
あかねの目には涙がたまってきている。今にも零れ落ちそうなほどに。そんなあかねの姿が見えないのか、SD乱馬は話を続ける。
「…でも、お前が笑ってくれると、俺は、すごく幸せな気分になれる。俺の、世界で一番愛しい、許婚だ。」
普段の乱馬なら絶対に口に出さないようなセリフである。
その言葉が聞こえた途端、あかねは顔を上げてSD乱馬の方を見た。
すると、SD乱馬の足はすでに消えかかっている―――。
「乱馬...!?」
「へへっ、もうそろそろ時間らしいな。」
そう言ったSD乱馬の顔には苦悶の表情が浮かんでいる。
「そう...」
分かっていた事とはいえ、乱馬が目の前から消えるのは、目を逸らしたくなるほど辛い。
「そんな顔するなよ。俺はただ元の身体に帰るだけなんだぜ。」
「でも...」
そう言われてもあかねの表情は変わらない。目には新しい涙がにじんでいる。すでにSD乱馬のからだは、頭以外全て消えてしまっている。
「最後に言っとくけど、俺がさっき言った事に嘘はねえ。それだけは信じてくれ。」
SD乱馬の《最後》という言葉が胸に刺さったが、あかねは乱馬の言葉にうなずいた。
「…うん。」
「そっか。ありがとよ。」
そう言った乱馬の顔は、最高の笑みを浮かべていた―――。

その日からしばらくの間、あかねの機嫌が悪くなる事は無かったという―――。







作者さまより

初投稿です...(汗
なんか意味もなく長ったらしい文ができてしまいました。
ここまで呼んでくれた方、もしいらっしゃいましたら、
本当にありがとうございます。心から感謝いたします。
やっぱり小説って難しいなぁ・・・。駄文しか出来ない・・・。(^^;


私は後半部の「SD乱馬」が気に入ってます。これってマンガで描きたいプロットだなあ・・・。
乱馬くんの煩悩って食べることに重きがあるのね(笑・・・やっぱり玄馬さんの子供だから?
彼が消えてゆくときは少し切ない気持ちになりました。彼の煩悩の中でもあかねの笑顔は輝いているのですね。
(一之瀬けいこ)

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