◆乱馬の名字
べれったさま作


「乱馬、入っていい?」
突然ドアの向こうであかねの声がする
「何のようだ?」
「ちょっとね…。」
いつもと不陰気が違うあかねが入ってきた
玄馬は、早雲と修行といって出かけているので居候の部屋には乱馬しかいない
「ねえ、乱馬…早乙女って言う名字、好き?」
「えっ…まあ、一応…。」
「じゃあ、早乙女と天道どっちがいい?」
「なっ!」
「だから、早乙女と天道のどっちの名字がいい?」
数秒の沈黙
「お…俺は…別に…どっちでも…」
「どっちかひとつだけ。」
あかねは無邪気に尋ねる
「(かわいい…)」
乱馬は、許婚の顔を見て一瞬ドキッとしてしまった
「もし…天道のほうがいいって言ったら?」
「本当?うれしい!!!」
乱馬の脳みそは、もはや機能していない
「だああああああああああああああああああああああ!!!!」
「いちゃった…」
乱馬は逃げた

数分後、人気のない夜の公園で悩む一人の少年がいた
「つまり…あかねが質問をして、俺が答えたのだから、俺に罪はなくて、あかねにも罪はなくて、俺が……わけわからん!!」
「簡単なことじゃない。」
乱馬は興奮していて、後ろにあかねがいるのに気がつかなかった
「…なんだよ…」
「私は、乱馬が好きなの…」
予想していても、面と向かって話されるとパニックになってしまう
「なななななななななななな!!!!」
「私は乱馬が好きなの!」
さっきより強い口調であかねは言った
「お…俺もおまえが…好きだ…」
「本当!」
「ああ…」
「やったー!!!!!」
いつになく素直な許婚に、乱馬も素直になっていた…

一ヵ月後、あかねと乱馬の指には、同じ指輪がしてあった








作者さまより
むちゃくちゃな展開ですね…
反省の限りです。その辺は、処女作ということで勘弁してください。
読んでくれた方、本当にありがとうございました.。


姓というものは、結婚するときに、その意義をずんと感じさせられるものです。
 乱馬は早乙女と天道とどっちを名乗るのでしょうか?
(一之瀬けいこ)



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