◇ネリマールクエスト 第三章
武蔵さま作


−−−ウキョーの森−−−

 乱馬とあかねの修行は遂に一ヶ月目を迎えた。これまで実戦に伴った修行によって2人はかなりの力を得た。最終日という事で乱馬とあかねはコロン、楽京斉、珍玄斉と闘う事になった。
「では乱馬、剣を構えよ。」
 楽京斉が言った。その手には既に雷神猛筆剣が闘気を放っていた。
「はぁーーーー!」
 乱馬の気合と共に神剣が光を帯びる。莫大な闘気の量により乱馬の剣の刀身は一ヶ月前よりも遥かに大きかった。
「ふむ。剣の強さでは互角のようじゃ。あとは使う者の技量によるな。」
 楽京斉はそう言ったと同時に懐から何かを取り出し、自分の剣に装着した。
「ほほー、御主が錦の蝶を使うとは珍しいのーー。」
 珍玄斉は楽京斉が懐から取り出した物を知っているようであった。
「錦の蝶?」
「さよう、わしの雷神猛筆剣は錦の蝶を装着する事によって初めてその真価を発揮するのじゃ。」
「それでは、始めるとするか。いつでもかかってくるがよい。」
 コロンの合図と同時に乱馬はあかねに話し掛けた。
「あかね、まずは婆さんに攻撃魔法を頼む。婆さんに回復されちゃ厄介だからな。俺は楽京斉を倒す。」
「わかった。」
 2人は少し間合いを取り、すかさず攻撃に転じた。
「サンダーボルト!」
 あかねの放った雷がコロンと珍玄斉の方に飛んでいく。直撃すれば無事ではすまないであろう。
「バリアー!」
 雷はコロンの生じた光の壁により消失した。
「今度はこっちの番じゃ、ファイアーストーム!」
 コロンが攻撃を消すと同時に珍玄斉の魔法が向かってくる。突如あかねと乱馬は火に囲まれる。
「どうにかなんねーか、あかね。」
 乱馬は困って言った。自分1人なら軽く炎を跳んでいけるがあかねを置いてとなるとそういう訳には行かない。
「大丈夫よ、良い方法があるから。」
 あかねは杖を振り上げ、呪文を唱えた。
「トルネードサイクロン!」
 巨大な竜巻きが発生し、周りの炎を掻き消した。
(う〜ん、珍玄斉のお爺さんを動けないようにしてもお婆さんに治療されちゃ意味がないし・・・こうなったらお婆さんに!)
「天成の裁可を仰ぐ嚆矢、我の指す者の言を封じよ!サイレンス!」
「しまっ・・・・」
 コロンが気付いた時は既に遅く、コロンは言葉を発する事が出来なくなっていた。
「これで治療や回復は出来ないはずよ。あとはお爺さんだけ!」


 一方乱馬の方は・・・
「はあっ!」
 乱馬の剣撃を時には受け、時には避けて攻撃を受け流す楽京斉。
「くそっ、ちょこまかと・・・」
 乱馬がふっと息を抜いた瞬間を楽京斉は見逃さなかった。
「今じゃ!必殺、胡蝶乱舞!」
 振り下ろした筆剣から虹色の蝶が無数に飛び交って乱馬を襲った。
「なんだ!動けねえぞ。」
 蝶が乱馬にくっ付いて乱馬の身体の自由を奪っているのであった。
「ふっふっふ、これぞ我が究極奥義、胡蝶乱舞じゃ。この技にかかれば身動きはおろか、体力すら奪われていくのじゃ。この勝負、わしの勝ちじゃ。」
 力を込めてなんとか逃れようとしても動きが鈍くなっていく乱馬は焦った。
(このままじゃやられる。何か方法は・・・あれは!!)
 乱馬が見つけたのは井戸であった。身体の自由が効くうちに乱馬は急いで井戸に飛び込んだ。
「無駄じゃい。水に濡れたぐらいでは我が胡蝶乱舞は破れはせんわ!わっはっは。」
「普通の奴ならな!」
勢いよく井戸から飛び出してきたのは女になったらんまであった。水の中に入り、身体が縮んだと同時に蝶の付いた鎧を脱ぎ捨て飛び立ったのである。
「そうであった。御主は女になるのであったな。じゃがそのままの姿でわしの攻撃を破る事ができるかな?」
「やってみればいいじゃねぇか!」
 何故か自信たっぷりに言うらんま。楽京斉に打ち勝つ方法を見つけたらしい。
「ならば受けてみよ、胡蝶乱舞!」
 先ほどと同じく、無数の七色の蝶がらんまに向かってやってきた。
「今だ!」
 らんまは胡蝶乱舞を盾で防ぎつつ、楽京斉との間合いをつめた。
「愚か者めぃ!間合いをつめたところでわしに適うとでも思ったか!」
「そりゃっ!」
 らんまが武道着を掴み、一気に胸を開く。
「おお〜〜〜!」
 楽京斉が怯んだ瞬間!
「くらえ!」
 男の時よりは威力は低いがらんまの拳が楽京斉の脳天に炸裂した。
「ぐえ〜〜っ!」
 その場に気絶する楽京斉。らんまの勝利である。
「へへっ、やったぜ!」
 おさげを翻し、勝ちを確信した乱馬は口元に笑みを浮かべた。



「エクスプロード!」
「え〜い、アクアスプレッド!」
珍玄斉が炎系の魔法でくればあかねが水系魔法で相殺する。先ほどからこんな闘いを繰り返していた。
「ええい、このままでは埒があかん。今こそ我が最大禁呪文を見せてくれようぞ!」
珍玄斉が呪文を唱える。この瞬間こそあかねにとってはチャンスなのだが、あかねは相殺ばかりしていた
為かまったく気付かずに珍玄斉の攻撃を迎え撃とうと待っている。
「こんなの隙だらけだろうが!」
らんまが横からやってきてさっさと珍玄斉に一撃加え、倒してしまった。
「あーー!私が闘ってたのに!」
怒り出すあかね。どうやら当初の目的を忘れている。
「やれやれ、どうでもいいから婆さんにかけた魔法を解いてやんな。このままじゃ何も聞けねぇぜ。」
「わかったわよ。ディスペル!」
不満足そうな顔をしてあかねは渋々コロンにかけた呪文を解いた。


「よくやった。御主らはわしらを倒した。修行の成果は完璧じゃな。特にあかね、相手の弱点を見つけだし、そこを突いて倒すと言う事は闘いにおいて最も重要な事じゃ。らんまは・・・まあその呪いのおかげじゃが、精神力はかなり向上しておる。刀身の大きさがそれを証明しておる。2人とも合格じゃ!」
「じゃあ4つのアイテムの場所、教えてくれんのか?」
 この一ヶ月間の目的は修行ではなく、アイテムの場所を聞き出す為に強くなったのであるかららんまとしてはいよいよ本題に入れるので喜びに満ち溢れていた。
「もちろんじゃ。御主らの実力ならハッピーを倒せるやもしれん。じゃがその前に2人に見せたい物がある。」
「「見せたい物?」」
 らんまとあかねは不思議に思ったがコロンに言われるがまま後について行った。
 暫くして、らんまとあかね、そして老人3人は隠れ家に着いた。
「あれを見せるのか。」
「珍しいの。コロンが一般の人間にあれを見せるとは。」
 楽京斉と珍玄斉が話す中、未だにらんまとあかねはわからないといった顔をしていた。そこへコロンが家の中から出てきた。
「これを見よ!」
 コロンが目の前に出した物、それは大きめの水晶玉であった。
「これって、ただの水晶玉じゃねぇか。」
 らんまは期待が大きく外れ、少し残念そうに言った。
「慌てるでない。見せたい物はこれからじゃ。見ておれ!」
 コロンは水晶玉に手を翳し、目を閉じて呪文を唱えた。すると水晶玉を中心に周りが暗くなった。
「どうなってんだ?夜になっちまったぞ。」
「案ずるでない。ここは別の次元じゃ。ここにあるのは御主達の意識体じゃ。本体の方は楽京斉と珍玄斉が見ておる。」
「別の次元って、もしかしてここはディメンションワールド?」
「そうじゃ。あかねの方は良く理解しておるようじゃの。」
 らんまはムッとしたが別の次元であるという事は納得した。
 少しして、水晶玉から一つの映像が映し出された。
「これは?」
「これは2000年前の世界。つまりは世界が滅亡するまえの時代じゃ。」
 水晶玉は一部の光景を映していた。
『早乙女乱馬です。すみません。』
 若い少年が頭に手をやりながら頭を傾けている映像が映った。
「これ、俺じゃねぇか!なんで・・・?」
 乱馬が言葉を発する前に今度少女の姿が映った。
「これ、髪は長いけど私じゃない!」
 今度はあかねが驚いた。
「さよう、ここは御主達の前世じゃ。」
「前世ったって顔や名前まで同じになるわけねーじゃねぇか。」
 乱馬はかなり動揺している。目の前の事が信じられない様子だ。
「慌てるでない。人の人生はメビウスの輪のように絶えず終わりはないと言われておる。必ずしも同じとはいかないが前世で起こった事は来世に影響されておる。現に乱馬とあかね、御主達がこうして出会ったのも前世こうして出会っている事が影響しておるのじゃ。名前が同じなのもそうじゃ。歴史に残らん事は誰1人として分からんからのー。今ここでこうしている事もまた来世で同じ名前で同じような事が起きるかもしれぬ。じゃがその事は誰1人として分からん。じゃから同じような事が何千年もの時を経て起きるのじゃ。」
 コロンの言う通り、姿や関係は同じような事があっても実際には違っている事の方が多い。今の世界では
 魔法も使えるが、技術はまだ発展していない。乱馬とあかねにとっては水晶の映す光景は始めてみる物ばかりだった。
「この乱馬と同じ姿と名前の人、早乙女って名乗っているけどもしかして乱馬、あんた本名は早乙女乱馬っていうんじゃないかしら?とすると今の早乙女王国の血を引いているんじゃ・・・」
 あかねの鋭い質問。前世と同じ事があり得るならば、乱馬は前世と同じく早乙女乱馬であり、今の世界では『早乙女』という名は早乙女王国の王家にしか無い名であるのだ。
「いや、それはだな・・・」
 言い訳を考えている乱馬。その時水晶の映す映像に気が付いた。
「『天道道場』?」
 表の看板にそう書かれていて、そこから乱馬とあかねが出てきたのである。
「この時代で俺は早乙女乱馬、ってことはこの天道ってのはあかねのことか?とするとあかねは天道あかねであり、その影響が今の時代にあるとすれば・・・天道王国の王家ってことじゃ・・・」
 今度は乱馬の鋭い疑問。早乙女王国同様、天道王国も王家にしか天道の名はない。今度はあかねが誤魔化す為に考えをまとめていた。
「案ずるでない。この時代には『早乙女』や『天道』なぞたくさんの人の名がそうじゃった。今の王家の名がそうだからといって御主達が王家の血筋とは限らん。それとも本当に王家の血筋を引いておるのかの?」
 コロンの言葉に安心と驚きが同時に来て、2人は首を激しく横に振り否定した。
 水晶玉は相変わらずチャンネルを切り替えるように所々違う場面を映している。
『長女かすみ19歳、次女なびき17歳、三女あかね16歳。好きなのを選んでくれ。君の許婚だよ。』
 ヒゲづらのおっさんがらんまに許婚を紹介してる。
「この時代でも俺は女に変わってたのか・・・って『許婚』だと〜〜〜!!」
 乱馬は前世の体質の所為で今も同じ体質になるという事も分かっていたのだがおっさんの発した次の言葉に驚いた。更に映像はあかねが乱馬の許婚になっていたのである。
(この人、お父さんにそっくり。お姉ちゃん達まで・・・ってそんな事いってる場合じゃないわ!)
「お婆さん、確か前世の事が今に影響する事があるって言ってたわよね。ってことは今の時代でも乱馬と私が許婚の可能性は・・・」
「まあ、なくもないが必ずしもそうとは限らん。今映し出されている映像はほんのいくつかあるうちの一つの世界に過ぎんからの〜。」
「どういう事だ?さっぱりわかんねぇぞ。」
 コロンの言葉に悩まされる乱馬。どうもこういう事は苦手らしい。
「つまりじゃ、わしが言いたいのは平行世界の事、つまりはパラレルワールドのことじゃ。」
「「パラレルワールド?」」
「世界には起こりうる可能性の数だけ世界が存在すると言われておる。次空間の違う世界じゃ。あの時ああすれば良かったと思った事はないか?」
「ああ、あるけど・・・」
「つまり、御主がもし、それを行っていれば違う事が起きていたじゃろう。それを行っていたという世界があると言う訳じゃ。つまり、無限に近い世界がこの星にはある。もしかしたら乱馬の呪いがない世界、乱馬とあかねが出会わなかった世界、文明が発達して魔法がない世界。様々な世界が存在するのじゃ。だから多少影響はあるにせよ前世と全く同じという事には決してならない。どうじゃ、わかったか?」
 コロンのかなり頭の使う講座に乱馬の頭はもはや爆発寸前であった。あかねはコロンの言葉を理解していたので落ち着いていた。
「ま、その事はおいといて、まさか俺達の前世を見せる為にこの世界に連れてきたのか?」
 コロンの難しい話は理解できなかった乱馬であるが、本来の目的を忘れてはいなかった。
「そのことじゃ。まあ、もう少し見ておれ。」
 黙って水晶の映像を眺める3人。映像ではパンストを持った少年が怪物に変身したり、方向音痴の若者が不幸の塊を巨大な気の塊として乱馬に向けて撃っていたりなどランダムで写している為、見たいところが定まらない。
「もうそろそろとは思うんじゃが・・・」
 コロンが少し不安げに映像を見ていると、突然乱馬とあかねの表情が強張った。
「オ〜!スウィート!」
 変な小柄の老人が下着を集めて逃げ回っている場面であった。
「こいつは八宝斉じゃねぇか!」
「さよう、わしの見せたいのは八宝斉についてじゃ。あやつの性格はこの時代でも変わってはおらん。じゃからこの時代を良く知る事が八宝斉を倒すのに有利になるはずじゃ。」
 3人は映像を黙って見ていた。邪悪な妖怪である八宝斉とのイメージはもはやなかった。




−−−隠れ家−−−

「遅いの〜、何をやっとるんじゃか。」
「まったくじゃ!待たされる身にもなって欲しいもんじゃ。」
 残された楽京斉と珍玄斉は2人して隣で眠った状態の3人を見ながら文句を言っていた。
「それにしてもこの小僧、一ヶ月前とはえらい違いじゃ。力ではわしに匹敵するが技が足りん。前世の世界で強力な技でも見て身につければもはやわしを超えてしまうじゃろう。」
「ほ〜う、そこまですごいのか。じゃがこの娘もなかなかやりおる。わしも長い事生きておるが聖なる力と魔の力の両方を使える者など初めてみたわい。じゃがそのせいか二つの力を使いこなせてはおらん。使いこなせればわしでもやっと使える禁術でも平気で使えるじゃろう。」
 しみじみと語る2人。だがその2人はある事に気がついた。
「「今、ここには意識のない3人がいて、しかもそのうちの1人は女子じゃ。とすれば・・・」」
 顔を見合わせて笑う老人2人。あかねを見て何やらよからぬ事を企んでいる様子である。
「考える事は一緒じゃの。」
「うむ。八宝斉が悪の道に走ったのもわからんではないの〜・」
「待てよ、乱馬も水をかぶれば女子の姿になるではないか!つまりわしと御主で2人の女子を手に入れる事ができるんじゃ。わし、以前から若い女子の乳拓が欲しかったんじゃ。」
「わしの分もおくれ!」
 楽京斉と珍玄斉、この2人の魔手が今乱馬とあかねに伸びようとしていた。
『バシャッ!』
 楽京斉が水を乱馬にかける。たちまち女になったらんまを見て嬉しそうに笑う2人。いざらんまとあかねに飛びかかろうとした瞬間!
『バキッ!』
 起きたらんまとあかねの攻撃が見事2人に炸裂した。
「人の意識がないのを良い事に何しようとしてんだ!?」
 怒りを露にするらんま。右手に持つ神剣は男の時と同じくらい闘気が溢れていた。
 一方あかねは電気の渦巻く球体を宙に浮かべて珍玄斉を見下ろしている。
「「いっぺん死んでこーーーい!」」
 2人の攻撃で遠くまで飛ばされる楽京斉と珍玄斉。
「さて、あの2人は放っておいて4つのアイテムの事に移るとするかの。」
 いよいよ最初の目的である打倒八宝斉を実行するのに必要なアイテムの場所が聞けるようになった。
「ハッピーの城の邪気を払うアイテムはこのネリマール大陸の西にあるジュセン大陸にある。」
「今のネリマール大陸が昔の『日本』と呼ばれていたところだからジュセン大陸は昔の『中国』と呼ばれていたところでしょ?だったら言葉が違うんじゃ・・・」
 あかねは昔の史学も勉強していた為、こういう事にはかなりしっかりしていた。
「わしもジュセン大陸出身じゃが向こうでは日本語も通じるんでな、心配は無用じゃ。さて、肝心のアイテムの場所じゃが、ジュセン大陸の東にあるハーブの湖、そこには『青龍玉』がある。南にはサフランの山があり、そこには『朱雀翼』がある。西にはピコレットの洞窟があり、そこには『白虎牙』がある。最後のアイテムは北にあるムースの谷じゃ。そこには『玄武甲』がある。どこからでも御主達の都合の良いように行くが良い。」
「わかった。いろいろとありがとな、婆さん。」
「本当に有り難うございます。情報だけでなく、修行までつけて頂いて・・・」
 照れくさそうに言う2人。しかしそれでけに感謝しているのであろう。
「4つのアイテムの場所の中心にシャンプーの村というわしの故郷がある。そこで必要な道具を揃えると良い。」
「それじゃ、行くぞ!あかね。」
「うん!お婆さん、また会いにきますから。」
 あかねがユニサス、及びPちゃんを呼び出し、2人はPちゃんに乗って空高く飛び立った。


 2人が飛び立った後、楽京斉と珍玄斉がようやく戻ってきた。
「やれやれ、酷い目にあったのう。」
「あの2人、行ってしまったか。」
 もう姿の見えなくなった空を見上げて楽京斉と珍玄斉は言った。
「あの2人、もしかしてあの言い伝えにある者の事では・・・」
 楽京斉がコロンに向かって言う。隠れ家のすぐ近くの祭壇には一つの石盤が置いてある。世界が滅びた後、ネリマール大陸として新たに名が変わったと同時に作られた予言者の言葉を記した言い伝えである。
『このネリマール大陸 脅威に襲われ民苦しむ時 呪いをかけられし勇者 相反する力を持ちたる術師と共にあらわる その者達 光の剣と失われし技術の欠片を持ちて この世界を救うであろう』
「もしかすると、あの者達がこの世界を救う者たちであるかもしれんな。」
 次の目的地を目指し空を駆けるらんま達。2人の旅はまだ始まったばかりである。



つづく




作者さまより

老人達との勝負、あっけなかったですね。本当はもうちょっと長引かせる予定だったんですけどね。
ちょっと変わった趣向を取り入れようと思いまして実際に本編の話も入れてしまいました。
コロンの説明ですが自分でも書いてるうちに訳わかんなくなりました。
しかも一度全部消えてしまったのでまた書き直した始末であります。
平行世界については実際に立証されるはずもなく、あくまで空想の話であり仮説でしかありません。
タイムマシンという実際にはあり得ない物が知られている以上、別世界論だって否定はできないと言えば聞こえはいいかもしれませんが、ぶっちゃけ魔法だの使えるんだったらこんなの序の口だというのが本音です。


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