◆宅急便は恋の始まり
早乙女亜乱(華緒梨)さま作


「小包で〜っす、はんこ下さいィ」
「は〜い、どーもー」
あかねはハンコを持って出て来た。
「・・・持てますか?」
2つも来たので、郵便局の人は少し心配する。
「大丈夫です、力持ちですから(笑」
あかねは少し笑った。
「はい、では」
「ありがとう」
箱を受け取り、すぐに宛て名を見た。
「・・・・?」
・・・あなたのファンより・・・
「?????????」
あかねは頭の中がはてなでいっぱいになった。
とりあえず、1回玄関で開けてみる事にした。
「・・・・この箱は・・・?」
あかねは中くらいの箱に入っていた小さな箱を手に取った。
「いたずら・・・かな」
あかねは思った。少々期待していたので一応続ける。
「・・・(カサカサ)」
不器用ながらも包みを開け、箱をゆっくり開ける。
「あ」
その箱の下には手紙があった。

拝啓、あかねさん。
突然手紙を書いてしまい、嘸かし驚かれたでしょう。その様子が目に浮かんで来ます。
何故突然になったかと言うと、友達から、「送って来れ・・・」と、頼まれたからです。
自分で送ればいいんですがね。素直じゃないんです、彼は。
僕がいろいろぐだぐだ言っても仕方が無いので、この変にします。
本当に、突然送ってしまって、すいません。敬具・・・。
                     あなたのファンより

と、書いてあった。
「その友達って、引っ込み思案なのね・・・」
あかねはくすっと笑った。
少し苦笑しながら、階段を上がり、自分の部屋へ向かう。
自分の2番目の安らぎの出来る部屋へ。
部屋に着き、ドアをゆっくり開ける。
キィ・・・と言う音がした。
ベットに乗り、箱の蓋を開ける。
「・・・・」
あかねは中身に見とれてしまった。
「ダイアモンド・・・」
・・・50カラットくらいに見える。誰がこんなものを買ったんだろう。手紙の主じゃ無い。
手紙の主は、私の事なんてどーでもいいっぽく見える。敬語だが。
もう1つの大きい箱を開けてみる。
驚いた。
チャイナ服が入っていた。そこにも手紙は入っていた。
その手紙を読んでみる。

バイトして溜めた金で買ったんだ・・・笑って着て来れよ。怒って着ても服は嬉しく無いんだから。
・・・笑うと、可愛いよ。

短い文章だったが、心がこもっている様に見えた。
あかねの顔がぼわっと赤くなる。
カサッ・・・
中位の箱に入っていた手紙から、何かが落ちた。
拾って広げてみる。すると、また手紙だった。

追伸
これは君の許嫁、乱馬クンから預かったものです。だから宛て名はあなたのファンより・・・なのです。
・・僕は、あなたの事を、変な感情で見ていません。心配しないで下さい。
チャイナ服は・・・僕からあなたへのプレゼントです。乱馬クンに笑顔で、笑い掛けてやってください。
僕からあなたに送る言葉は・・・素直になろうです。
時々、乱馬クンは真っ赤になりながら言ってました。
「素直なあかねが・・・笑ってるあかねが好きなんだ・・・」と。

ぼわわわわんっ
あかねはさっき以上に顔が真っ赤だ。
しばらく考えた。結論を出したあかねはチャイナ服で身を包み、例の指輪をし、乱馬の元へ向かった。
・・・1番安らげる・・・1番の癒しの場所へ・・・・。




作者さまのコメント

初めて投稿しました。
手が震えています・・・・(かたかた
うっ、間違えてたら言って下さい。変だったらアドバイス下さいっ・・・・ううっ。
私がそれを吸収します。私は呼吸をして、酸素を吸い込み、二酸化炭素を吐く・・・。
つまり、いい事を吸収し、悪い事を出すと言う意味です。(爆笑)
・・・脱線しました。
これは、魔女の宅急便を見て思いつきました。(だってトンボが山口勝平さんだったんだもん(確か(ぉ
感想ください、この未熟者に・・・・・・。
またの投稿を期待しないで待っていて下さい。(誰も待ってないって)
それでは。



「魔女の宅急便」・・・我が家では旦那がものすごく好きだったりする・・・のでLDを出た早々買いに走りました。
当時はらんまにはまっていなかった私。ですので後から「トンボくん」の声が乱馬役の山口勝平さんだと知りました。

この作品、乱馬の照れた顔が浮かんでくるので、密かにパソコンの前でにやけてたら家族に怪しまれました。(笑
これってやっぱり「プロポーズ?」なんでしょうか?そうなんでしょうね…。
この後の情景を妄想して楽しみました・・・。是非、この作品の続きがどうなったのか、読みたいくらいです。
(一之瀬けいこ)



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